声優を目指すにあたって、最初に悩むのが声優養成所選び。
声優の養成所はたくさんありますが、選び方を間違ってしまうと、お金だけでなく貴重な時間も無駄にしてしまいます。
プロの声優になるためのチャンスを遠ざけないためには、自分にあった正しい養成所選びをすることが大切です。
どんな声優になりたいかを考える
最初に、どんな声優になりたいか、どんな仕事をしたいのか考えてみましょう。
声優の仕事と言っても、アニメ声優やアイドル声優、洋画の吹き替え、ナレーションなど様々なものがあります。
幅広い分野でマルチに活躍している声優さんもいますが、最初から色々なことをやっていた訳ではありません。何でもそこそこできる人よりも、何か一つ個性や強みのある声優の方が重宝されます。
そして、養成所や声優事務所も、どこか一つの分野に強みを持っているところが多いです。
アイドル声優を目指すならダンスやボーカルのレッスンがある養成所が向いていますし、吹き替えの仕事がしたいのなら、演技に重きをおいているところが向いています。
自分の強みや個性はどこにあるのか、また今後どういう方向にそれらを伸ばしていきたいかをよく考えてみましょう。
いくら払えるかを考える
次に大切なのがお金の問題。
養成所の受講料にはかなり幅があります。
同じ週1のレッスンでも、30万円のところもあれば80万円もかかる場合も。
受講料を払うためにバイト三昧で自主練の時間が取れなくなったり、お金が足りなくて途中退所してしまったりしては無意味です。
無理なく払えて、きちんと通える養成所を選びましょう。
トータルの金額だけでなく、分割払いが可能かどうかも要チェックです。年間授業料が高くても、分割払いができれば支払い負担が抑えられます。
上京できるかどうか
ほとんどの養成所は東京にあります。
また、声優デビューしたら東京周辺に引っ越さなくてはなりません。
養成所の選択肢や、その後のことも考えると、東京に住んでいた方が格段に有利なのは事実です。
しかし、声優になれるかどうか全くわからない段階で上京するのはリスキーですし、お金もかかります。
仕事や学校の都合で、東京に行くのは難しいという人もいます。
東京に行かず声優を目指す場合、地方にも校舎のある養成所を選ぶことになります。
演技経験の有無
これまで演技の経験があるかどうかで、通うべき声優養成所は違います。
養成所の中には、未経験者は入れなかったり、入れるコースが限定されていたりします。
もし今まで演技の勉強をしたことがないのなら、未経験者の受け入れ体制があり、基礎からしっかり教えてくれるような養成所を選びましょう。
反対に、演技経験のある人は、未経験者を対象としたような一からのレッスンは無駄になります。
経験者を対象とした、より高度なレッスンが受けられる養成所を選んだ方が、デビューへの近道になります。
何曜日に通えるか
1週間のうち、いつ何回まで通えるかも大切です。
声優養成所のレッスンは、週5回のところから、週1回までのところまで幅広くあります。
同じ週1のコースでも、平日にレッスンがある養成所もあれば、土日固定の場合や、変動性のところもあります。
声優養成所に通う期間
どれぐらいの期間をかけて声優を目指すかも決めなくてはなりません。
半年間で終わるコースもあれば、卒業まで3年必要な養成所もあります。
声優になるならできるだけ早くなりたい、と思うかもしれませんが、相当の実力者でもない限り、どれだけ自主練習の時間を確保できるかで決めた方が失敗しません。
1年間週たった1回のレッスンを受けただけでプロになったという人もいますが、それはレッスン以外の時間に十分な自主練習をしていたから。
残りの6日間でじっくり練習できれば、確かに週1回のレッスンでも1年でデビューできます。
しかし、仕事や学校、バイトなどをしているなら、同じだけの練習時間を確保するのは不可能。
最低でも2年以上必要になると考えておきましょう。
養成所の中には、1年間で成果が出なければ追い出されてしまうところも少なくありません。
早くデビューしようと短期間のコースを選んでも、練習量が足りなければ成果は出ません。
1年や半年間集中して取り組めるなら、週1コースだけでなく、週3~5回レッスンのある養成所も視野に入れましょう。
反対に、仕事や学業と両立しながら声優を目指すなら、週1、2回のコースを選び、2~3年かけて声優を目指すのがおすすめです。
自分に向いた声優養成所を選ぼう
数多くの声優養成所がありますが、どこが一番良いかは、その人の状況によって異なります。
まずはどんな声優を目指したいのか、その方向性をはっきりさせましょう。
次に、曜日や期間、費用、場所などの条件に合わせて養成所の候補を探しましょう。
ここまでくれば、候補になる養成所はかなり絞られているはずです。あとは、それぞれの特徴や実績から自分にとってより良い養成所を選ぶだけです。